2023年3月28日火曜日

甘美

 「この世界は美しいものだし、人間の命は甘美なものだ」


           ゴータマ・ブッダ (紀元前5世紀)
             訳:中村元(1912~1999)
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2023年3月25日土曜日

花の雨

今朝も雨なので もう 嬉しくって 

我慢できずに 傘をさして 歩きに行った

雨の中を 歩きながら いろいろなことを 思っていた

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2023年3月24日金曜日

俺を 車の中では 死なせないでくれ

俺は 広い野原に 横たわって

蛇たちに 俺の皮膚を吸わせ

ミミズたちに 友達になってもらい

鳥たちに 俺の眼を 食ってもらう

そうして 横たわる 俺の上を

雲が 過ぎて行くんだ

               ジム・モリソン (1943~1971)

                        訳:山田リオ

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2023年3月23日木曜日

 川辺には川風吹けり同時には二つのことを悲しめざるに

                         永田淳

© rio yamada


2023年3月19日日曜日

花冷え 再録

 

花冷えの箸まなかつをむしりけり

花冷えのマスクをかけて眉の濃き

花冷えの閉めてしんかんたる障子

花冷えの打つだけの手はうちにけり

花冷えの雨にならんとしてなれず

          久保田万太郎(1890-1963)

2023年3月11日土曜日

 ルイス・キャロルの「アリス」と「鏡の国」、

本当に長い付き合いで、お世話になりっぱなし。

ジョン・テニエルのイラストレーションも。

そして、散りばめられている詩、ナーサリーライムの世界が、もう・・・・・・。

「ハンプティーダンプティー」、「セイウチ大工の二人連れ」、

そしてもちろん、「ジャバーウオッキー」、ね。

このライムは「鏡文字」、裏返しの文字で書かれたもので始まるんだけど、

言うまでもなく、これは「鏡の国」につながる。

でも、こういう説明とかは、いらないと思う。

ライムの謎解きも、意味不明の造語ばっかりの詩の謎解きも、面白いけど、

解説書とかは読まない。僕はいつも、読みながら、自分で考えて楽しむ。

アガサ・クリスティーの小説と同じで、自分で考えるのが楽しい。

題名の、"Through the looking-glass"は、誰かに、鏡を通り抜けてもらうんじゃなくて、

自分自身で、鏡の中に入って行く、それがいいんだと思う。



2023年2月19日日曜日

ささやき

ミュート、または、弱音器といいます。

ヴァイオリンの駒の部分に取り付けると、

音量を抑えるだけではなく、音色を劇的に変えます。

作曲家がミュートを指定して曲を書くこともあります。

しっとりした音、ささやくような音、寂しげな音、いやいや、

音色を言葉で表すのは、不可能。だから音楽や、絵がある。

黒いのは黒檀、白い方は、たぶん、牛骨で作った物だと思う。

                        やまだ

© rio yamada


              

2023年2月11日土曜日

やさしさ


ピシンギーニャ(ブラジル, 1897~1973)の作品です。 

カリニョーソは、ブラジルの第二国歌とも言われます。 

********************

CARINHOSO (やさしさ)  (訳:山田 リオ2001)    

なぜだろう。
私の心臓は、幸せに鼓動し
私の眼はいつも微笑んでいるのに
歩いて行くこの道も、あなたも   
なぜか、同じように、私から逃げて行く。

ああ、あなたが私の思いをわかってくれたら
どれほど、あなたを求めているか
わたしのほんとうの心をわかってくれたら

来て。わたしのぬくもりを感じに
私の唇が、あなたを待っているから
来て。胸の痛みを癒しに
私の心の大きな空白を、
あなたが満たしてくれる
その時。それが。
私の幸せ。ほんとうの幸せ。
私の、心臓・・・・・    
    
(All rights reserved 、2001 Rio Yamada)


2023年2月2日木曜日

不在

 不在、それは存在の最高形態。

          ジェームス・ジョイス (1882~1941)   (山田リオ訳)

© rio yamada


2023年1月25日水曜日

 淋しさの底ぬけて降るみぞれかな

              内藤丈草 (1662~1704)




2023年1月23日月曜日

なき人

 なき人をしのぶることもいつまでぞ今日のあはれは明日のわが身を

                          加賀少納言

© rio yamada



2023年1月22日日曜日

いいね。

 「美意識は多数決じゃないから。」

                 桃井かおり



2023年1月20日金曜日

可能性

 わたしは詩を書かないことを笑われるよりも、

詩を書くことを笑われるほうが好き
                 ヴィスワヴァ・シンボルスカ
ヴァルタの樫の木



2023年1月18日水曜日

歩け

歩いている なにも考えないで 歩いている

そうやって 歩いていると 笑顔になる

いつもの キジバトに会えば もっと笑顔になる

キジバトに キミは可愛いねえ とか 言いながら

一緒に歩く キジバトは逃げないで 付き合ってくれる

一喜一憂 笑ったり泣いたりしながら それでも 歩く

今 この日に この一日になって 歩く

今日の到達点も 明日の心配もなく 今を 歩く

                 山田リオ

ピシンギーニャ © rio yamada




2023年1月13日金曜日

林檎

 青林檎ひとつつくゑにありながら夕陽ののちはつきのかげさす

                          坂野信彦

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2023年1月11日水曜日

 Les Roseaux (葦)

フランソワ・クープラン(1668~1733)、フランスの作曲家

(この音楽は、一つ前の「晩年」という詩とは、無関係です。)





2023年1月9日月曜日

苦笑

 5/25/2013

          

  
            山田リオ

今、あなたに語ろうとしているのは
遠い昔に終わってしまった
今はとっくに忘れられてしまった
あの国の あの時代が終わろうとしていたとき
そのロウソクの芯が燃え尽き
まさに消えようとする瞬間に
明滅する細い炎のような音楽のことなのですが

そこにいるあなた、あなたなら
ぼくがどの音楽のことを言っているのか、わかるでしょう?

若かったあの頃から、くりかえし聞いてきた、あの音楽
それは漠然とした、あの時代にありがちだった
ある種の一般的な音楽のことを言っているのではありません

あの人が残し、そして、あの数人の演奏家だけが再現することができた
そして、あの人たちが立ち去ったあとには
この世界では誰も演奏することさえなくなってしまった
今は、作曲者の名前すら、大多数の人たちに忘れ去られてしまった
あの曲のことです

あの頃、初めて、その曲を聞いたときに覚えた
ある、言葉にできない、あの「感じ」を、もう一度、味わうために
一人のとき、特別なときに、そっと聞いたあの曲の、あの楽章
ずっとその「感じ」を掴もうと、追いかけていたのだけれど
いつも、指の間をすりぬけて行った、あの「感じ」

今朝、またあの曲を聴いていて
一生で初めて、あの「感じ」にあてはまる
ある言葉がうかんできたのですが
その言葉は、たとえあなたにも
だれにも言わないまま、逝こうと思います

なぜって、みんなにそれを言うのは無意味だし
それは、不遜なことじゃないかと思いますから
だから今は、あの作曲者と演奏家たちにだけ聞こえる声で
こっそり、今朝うかんだ、あの言葉を伝えようと思います。
それを伝えたら、きっとあの人は
タバコの煙に霞んだ広間の遠くのほうからぼくを見て
苦笑してくれるような気がします
                                                                                        Copyright ©2013RioYamada 

2023年1月3日火曜日

Coda

 音楽用語のFinale, フィナーレのことから。

クラシックのソナタ形式で、最初に第一楽章、ね?

それが終わって、次は第二楽章、みたいに進んでいって、

とうとう最後に来るのが、フィナーレ、意味は、最終章。

これで終わりですよ、ということなんだけど、でも、たまに、

フィナーレの最後のところにCoda, コーダというのがくっつくことがある。

まだなんか言い残したことがあるので、くっつけるんだけど、まあ、尻尾ね。

意味は、日本語では、結尾とか結句とかいって、わかりにくいけど、

つまり、コーダは、「終わりの、おしまいの、おまけ」。

最後に、もう一言だけ言わせてね、みたいなことです。

                           山田リオ

                      

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2022年12月31日土曜日

感謝

 
こたえは いつもそこにある

こたえは 言葉じゃなくて

目の前の そこにある 世界そのものにあるんだよ

ほら すぐそこ あなたの目の前に ね

              山田リオ

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2022年12月14日水曜日

そうだ

こんなところに立ち止まって

まわりを見回したり 後ろを振り返ったり

あれこれ くよくよ 思い迷っている場合じゃない

今まで ひとりで やって来たことを もう一度信じて

このまま 同じ道を まっすぐ 歩いて行けばいい 

心配することなんか なにもないんだから。

                                                                        山田リオ

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2022年12月8日木曜日

夜明け前の

 今朝 夜明け前に ずいぶんはっきりとした 夢を見た

目がさめて 思ったのは あれは ここしばらくの間 苦しんでいた

「あのこと」への答えなんだろうな と いうこと

久しぶりに 気持ちの良い 目覚めだった 

そうか そういうことなのか と 朝のコーヒーを飲みながら

今 思い返しているところです       YR

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2022年12月3日土曜日

分類 再録











                山田リオ
どんなふうに 分類されても
虫ピンで 展翅台や標本箱に 並べられても 
種や目や属や科に 整理され 分けられても
なんとか世代とか 決めつけられても
べつに 何とも思わない 気にもしない
そういう いいかげんな 思い込みは 
いつだって 的はずれで 見当違いだから
だれに どういうふうに 見られているとか
そんなこと ほんとうに どうでもいいこと
自分の身体が 今 感じている
そのことだけが 生きていること
今日 この陽射しの中に立って
今の この風に吹かれている
そのことだけが わたしは Copyright©2019RioYamada 





2022年11月12日土曜日

そして 秋

なぜだろう この秋は 

コスモスのことが 気になる

コスモスが 咲いていると 立ち止まる

              山田リオ

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2022年11月1日火曜日

ひとり

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ひとりで歩く ひとりで見る ひとりで聞く 

ひとりで思う ひとりで行く

ひとりの眼 ひとりの耳 ひとりの思い 

ひとりの言葉 ひとりの心 ひとつの命
 
                   山田リオ