2014年7月28日月曜日

ドア

                    山田リオ

ドアの 前に 立って 
じっと 聞く 中で 音が しないか
ドアの むこう 室内に
なにか 生き物 の 気配は ないか
じっと 聞く だれか いるのか
なにも 聞こえない
外は 街の 音 カラス 車 セミ
部屋の 中から 音は ない

ある ブログを みつけた
永い 間 更新 されない ブログ
男性 たぶん 同年代 の男性 
かれに メッセージ を書いた
思った こと 感じた ことを 
げんき ですか また 書いて ください
そう 書いて 返事を 待つ
返事は ない

ドアの 前に 立って
じっと 聞く 聞き耳を たてる
ドアの むこうの 四角い 部屋から
なにか 音が しないか
じっと 聞く まだ 生きて いるのか
聞こえる のは 静寂 無音
外は 音 さまざまな 生きて 動く 街の 
今は ただ 立って 見つめる 聞く ドアの 前
                Copyright ©2014RioYamada
  
    


2014年7月14日月曜日

ニジンスキーがぺトルーシュカ

国立新美術館で、
二十世紀初頭のロシア・バレーで使われた
衣装の展覧会をやっているというので、行ってきました。
スゴかった。百年前のバレー衣装なのだ。

最大の目玉は、ストラヴィンスキーのバレー、
ぺトルーシュカで、あのジンスキーが着て踊った衣装が、
そのまんま、展示してあったのだ。
ずいぶん永い間、固まって見ていたのだった。スゴかった。

でね、ニジンスキーの身体は、すごく細くて小さく、子供のようだった。
靴もね、女性用だとしても、今の基準では小さい。(ニジンスキーは男性です)

昔、NYで行った、英国のエドワード8世ウィンザー公爵)の着ていた服や靴の展覧会を思い出した。やっぱり、驚くほど細く、小さかった。
あの時代、世界中の人が細くて、小さかったわけなのだ。そうなのだ。

あと、オルセー美術館展というのも同時進行でやっていて、
印象派の初期の、モネとか、一度も見たことないのを、たくさん見られたぞ^^。

2014年7月6日日曜日

尾形亀之助  ④

■2010/06/14 (月)

「雨」                尾形亀之助(1900-1942)

四日も雨だ――
それでも松の葉はとんがり

「九月の詩」

昼寝
かうばしい本のにほひ
おばけが鏡をのぞいてゐた

「十二月の路」

のつぺりと私をたいらにする影はいつたい何です
蝶のかげでせうか
それとも 少女の微笑なのかしら
晴れた十二月の路に
私のかげは潰されたよりずつと平らです