2021年1月31日日曜日

人生

 人生については、あまり真面目に考えないことだ。

どうせ、生きては出られないんだから。

           エルバート・ハバード (1856~1915)  山田リオ訳



2021年1月28日木曜日

可楽

■2011/04/01 (金) 

*海棠や悩みなき日のつづきけり

夕月や青田をわたる風の色

片耳はコオロギに貸す枕かな

枯蓮に師走の水の動かざる

さりながら死にたくもなし年の暮
                   七代目三笑亭可楽(1886~1944)

                      海棠(かいどう)



2021年1月22日金曜日

 なき人のかたみにたてし寺に入りて跡ありけりと見て帰りぬる 

                       西行法師(1118~1190)

2021年1月21日木曜日

 白砂をひかりのような船がゆきなんてしずかな私だろうか

             笹井 宏之(1982~2009)


2021年1月16日土曜日

背後

 第155段(略)死期は序でを待たず。死は前よりしも来らず、予て、後ろに迫れり。人皆、死有ることを知りて、待つ事、しかも急ならざるに、覚えずして来たる。沖の干潟、遥かなれども、磯より潮の滿つるが如し。

(死は、順番では来ない。死は前からは来ない。気がつく前に、背後から忍び寄る。みんなは死について知ってはいても、すぐに来るとは思わないで、のんびりしている。しかし、死は、知らないうちに、もう、すぐそこまで来ている。干潟がずっと遠くまで見通せているせいで、足元に潮が満ちて来ているのに気がつかないのと同じだ。)

               徒然草より、吉田兼好(鎌倉時代末期〜)


2021年1月14日木曜日

わが家の犬はいづこにゆきぬらむ今宵も思ひいでて眠れる

                  島木赤彦