2017年7月8日土曜日

八木重吉 ③




窓をあけて雨をみていると
なんにも要らないから
こうしておだやかなきもちでいたいとおもう



ながい間からだが悪るく
うつむいて歩いてきたら
夕陽につつまれたひとつの小石がころがっていた

無題

ナーニ 死ぬものかと
児の髪の毛をなぜてやった

麗日

桃子
また外へ出て
赤い茨の実をとって来ようか

故郷

心のくらい日に
ふるさとは祭のようにあかるんでおもわれる

ひかる人

私をぬぐうてしまい
そこのとこへひかるような人をたたせたい

あさがお

あさがおを 見
死をおもい
はかなきことをおもい

                   八木 重吉(1898 - 1927)

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