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マルメロの陽光
友人が「マルメロの陽光」,"El sol del Membrillo"というスペイン映画を教えてくれました。
すごく気に入って、これからも繰り返し見ることになると思います。
マルメロですが、日本では花梨、かりん、ですね。
スペイン語では、Membrillo、メンブリージョと言います。
うちの近所の路上に、この花梨の木があって、夏の終わりには、ちゃんと実がなります。
スペインでは、このメンブリージョ、マルメロの実でようかんのようなものを作ります。
それで、スペインでは極めて大切なチーズ、「国チーズ」とも言えるような、Queso Manchego、マンチェゴ・チーズというのを食べるんですが、そして、このチーズを食べる時には、必ず、儀式の様に、このマルメロのメンブリージョようかんといっしょに食べます。
これは、マルメロの実の上品な甘さと、かすかな酸味が、塩味のチーズと 完璧に合って、たまりません。スペインの人たちにとって、そのくらい、このチーズとようかんは大切なものなんですね。
スペインの料理屋では、必ずと言っていいほど、この組み合わせを出すことが不文律になっているそうです。
でも、日本では、悲しいことに、このマンチェゴ・チーズを出してくれる店は非常に少なくて、したがって、スペイン料理の店で、「メンブリージョをくれ」といっても「それなに??」ということに。
で、さっきの、あの映画の題名が「マルメロの陽光」になっているのは、
今書いたような、そういう意味もこもっているんだろうな、と、勝手に思っています。Copyright©2017RioYamada
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マルメロ、花梨
パンと水
パンと水(タンゴ)
エンリケ・カディカモ(アルゼンチン、1900-1999)訳:山田リオ
古い 悲しい記憶のなかから
過ぎ去った日々が 起き上がってくる
どれだけの歳月が 過ぎ去っただろう
まるで 昨日のことのようだ
わたしの愛したものは 今 どこにある?
わたしが失ったものは?
思い出は 悲しみを連れてくる
その悲しみは いつまでも 消えない
パレルモ・ヴィエホ だったか
心に 蘇える
今はもういない 友人たち
思い出す・・
あのヴェランダで過ごした 夕暮れ
喜びと幸せにあふれた 夜々
シャンパングラスの間から聞こえた
あのタンゴが 今また 聞こえる
「パンと水」・・
遠くのほうから聞こえてくる あのタンゴが
耳に やさしく響く
なつかしい 感傷的な余韻
なによりも大切な あのタンゴを奪った
そして あなたのことも 奪い去って行った
あの嵐が 今また 思い出を連れてくる Copyright©2016RioYamada
エンリケ・カディカモ(アルゼンチン、1900-1999)訳:山田リオ
古い 悲しい記憶のなかから
過ぎ去った日々が 起き上がってくる
どれだけの歳月が 過ぎ去っただろう
まるで 昨日のことのようだ
わたしの愛したものは 今 どこにある?
わたしが失ったものは?
思い出は 悲しみを連れてくる
その悲しみは いつまでも 消えない
パレルモ・ヴィエホ だったか
心に 蘇える
今はもういない 友人たち
思い出す・・
あのヴェランダで過ごした 夕暮れ
喜びと幸せにあふれた 夜々
シャンパングラスの間から聞こえた
あのタンゴが 今また 聞こえる
「パンと水」・・
遠くのほうから聞こえてくる あのタンゴが
耳に やさしく響く
なつかしい 感傷的な余韻
なによりも大切な あのタンゴを奪った
そして あなたのことも 奪い去って行った
あの嵐が 今また 思い出を連れてくる Copyright©2016RioYamada
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