2013年7月3日水曜日
分岐点
■2010/06/01 (火) 山田リオ
歩いてきた道がここから二つにわかれて
そのどちらかを選んでそっちの道を歩いて行く
そういう二者択一の分岐点がある
そこで一つの方向を選んだために
その人の一生がまったく違ってしまうこともある
たとえば気がついたら人を殺してしまったとか
ある人が好きになりその人について行ってしまったとか
何かの加減で住むはずのなかった土地に住んでしまったり
ある日ある時間にある電車にたまたま乗ってしまったことから
とんでもないことになってしまう人生もあって
一つのなにげない選択が決定的な破局へと繋がっていた
そういうことは誰の人生にでも起こりうる
でもあえてそんなことは考えないようにして
とりあえず安心して毎日を生きているわけだが
今日気がついてしまったことがある
それは自分がいまおそろしく複雑な分岐点に立っていて
高いところからわたしの立つ場所を見下ろせば
分岐点から上下左右のみならずあらゆる方向に伸びる
幸福も不幸も悲惨も滑稽も始発も終点もいりまじった
無数の選択肢が四方八方に伸びている
糾える縄のごときインターチェンジに見えるはずだ
選ぼうが選ぶまいが結果として人間は
気がついたらそのなかのたった一つの道を歩くことになる
だから考えても無駄なことはよくわかっているのだが
でもつたない頭で一生懸命考えて希望のありそうな道を選ぼうと
脂汗を流した挙句にまた呆然としてしまうというのもまた
だれにでもあるごく普通のことなのだろう
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