こよひはたれが逝く斑鳩の参道をまっすぐに来る無人の自転車
永井陽子 (1951~2000) 斑鳩(いかるが)
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今はもう会えない 友人の一人が 言っていた事がある
それは 「大きな幸運に恵まれた人は
一生の間に その幸運に釣り合うだけのprice
つまり 対価 を支払うことになる」という
つまり 幸運と 不運は 一生の中で帳尻が合う
というのだ
そう考えてみると なるほど と思うこともある
幸運ばかりの一生 それを願っては いけないのか?
おい R いたら返事してくれ
吉田健一の「汽車旅の酒」という随筆集の中の「東北本線」という一章に
列車で たまたま隣り合わせた 男との 会話が書かれていて
その男の 話の中で アフリカの ブッシュマンという民族は
土地を 所有する習慣が なかったため
後からやってきた 西洋人に 野生の獣のように 扱われた という
ブッシュマンは 土地を所有することがなく
自然を 荒らしたりすることもなく
自分たちが 自然の一部として 自然を手なずけ
飼い慣らしながら 共に生きているのだという
そういう話を 見ず知らずの男から 聞かされる
その中で 吉田健一は ブッシュマンが住んでいるという
カラハリ砂漠の 夕焼けのことを 書いていて
私は 見たこともない カラハリ砂漠の 夕焼けが
強く 印象に残っている
この本は いつも 目につきやすい場所に 置いてあって
気が向けば ちょっとだけ読んで また そこに戻しておく
つまり 「汽車旅の酒」 の定位置は 本棚ではない
気がつけば 電子書籍の書庫には ずいぶん 「本」が増えた
いくら書籍が増えても 電子書籍は 場所をとらない
海外で出版された本でも あっという間に送信されて 読むことができる
といっても それらの本には 実体がないから 「置き場所」もない
本の表紙に 指先で触れて 紙質を感じたり フォントを 味わったり
本を手に取り その 重みや 厚みを 感じることができない
たしかに 電子書籍に 書かれていることを 読むことはできる
しかし 本棚に並んだ お気に入りの本たちの 背表紙を
順繰りに 眼で愛撫していく そういう 楽しみは ない
読みかけのページに 栞を挟んでおくという よろこびもなく
心に残った部分や 自分が好きな 詩のページに 付箋を貼ることもない
だから 電子書庫をたまに開くとき かすかな虚しさを感じるのは
私だけだろうか 山田リオ
猫の名前は、昔からカタカナで二文字、というのが多いようだ。猫に苗字を与える、ということはほとんど行われていない気がする。しかし、猫には、カタカナの下の名前より、きちんとした苗字をつけることが相応しいように 思われる。夏目漱石の「吾輩」の猫には、名前がなかったようだが、「苦沙弥」、とか、「水島」などという名前をつけても良さそうだ。内田百閒が愛した猫は「ノラ」という名前だったが、これも、やや納得が行かない。百鬼園先生の相棒、「平山」なんていうのもいいし、「甘木」という名字もいい。「甘木、ご飯だよ。」「甘木、仕事中だから邪魔するな。」とか。猫で有名な養老孟司先生が愛した、今は亡き「まる」。この「まる」に苗字を与えるとすれば、奥本大三郎の「奥本」、なんてどうかな。あるいは、南方熊楠の、「南方」は?
あ、これ、本気にしないでね。酔っ払いのたわ言ですからw。
サンバです。ボサノヴァではありません。「過ぎて行く」という唄。
これを聞いて、元気を出してください。
僕の中では、これ、サンバの名曲、「サンバの中のサンバ」です。
これを聞けば、リオの人たちがカルナヴァウに一晩中踊れる理由がわかります。
歌詞は非常に長いので、訳さないでおきます。
この歌のだいたいの内容は、サンバの過去、現在、そして未来のこと。「過ぎて行く」のはサンバの楽隊とダンスの行列でもあり、音楽家たちも、人々も、苦しみも悲しみも、時代も、何もかも、すべてが過ぎ去っていく。でも、最後には、とうとう、あの日が、カルナヴァウが、喜びを連れて、やって来る。
あの時代に、この道を過ぎて行ったサンバは、今も目の前の石畳の上を過ぎて行くけれど、サンバはこれからも、永久に、決して滅びない。そういう唄です。この唄を書いたのも、この動画で歌っているのもチコ・ブアルキです。
もし可能なら、ですが、踊りながら聞いてください。
アリ・バホーズ (1903~1964, ブラジル)
訳:山田リオ
大通りで 黄色いシャツを着た あいつに出会った
花売りの唄を 歌いながら 花売りの唄を
あいつに 一緒にうちに来ない? と言ったら
あいつは 皮肉な笑みを浮かべて
つむじ風のように消えた
ほんとうに つまらない男
あいつは 食べ過ぎて 太っていたし
物干しで ヒラヒラ 風にゆれていたんだから
しばらくして ラルゴ・ラパのカフェで あいつを見つけた
五杯目のカシャサを飲んでいるところを
冗談じゃない
あいつは 朝の七時に戻ってきた
水曜日の 朝の七時にだ それに 酔っ払って
庭師の唄を歌いながら そう 庭師の唄を
重曹入りの水を飲みながら あいつは私に話しかけた
まったく ろくでもないやつ
ベッドにぶっ倒れて 靴も脱がなかった
そのまま 一週間 いびきをかき続けた
目覚めて あいつは私に 喧嘩をふっかけた
なんてやつ でも いいんだ
それに あいつは 亭主関白
でも そこがおもしろい あいつは最高だよ
だから 何があっても 気にしない
黄色いシャツなんか 燃やしてやる
あんなあいつが 好きだから
冗談じゃない
あいつは 私だけのもの
私の 大好きな 男だから
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