マディー・ウォータース(1913-1983)
土曜日の晩は大事な晩だ
みんなで魚のフライを作って盛り上がった
おれは50セントとサンドイッチ一個もらって
一晩中演奏したさ。ありがたかった
みんなは、ああいう、心の深いところから来るブルースが
ほんとうに好きだったんだ
あんたたちも、ああいう本物の
純粋のブルースを聴いてみればいい
おれたちが一文無しだったころ持っていた
あのブルースのことだ
おれがあの頃感じていたのと同じブルースを
今感じろって言われても
それは無理っていうもんだ
今、シカゴでブルースをやってるときは
おれは「今のやつ」をやってるんで
それは、おれが生まれた時もうおれの中にあった
あのブルースとは違うもんだ
あのミシシッピーのサウンド
古いレコードに残っている
ミシシッピー河口の、三角州のサウンドだ
きっとあんたにも聞こえるはずだ
あの、本物の、純粋のブルースを聴いてみろよ
おれたちがほんとうに一文無しだったころ
おれたちが持っていた
あのブルースのことだ
クリスマスの朝、目が覚めて
家には、なにも食べるものがなかった
りんご一個、オレンジ一個、ケーキもなにも
食べるものは、なにひとつ
なーんにもなかったんだ
訳;山田リオ Copyright ©2014RioYamada
(これは歌詞を訳したのではなくて、マディーのさまざまなインタビューの断片をまとめて一つながりにしたもので、歌を探してもむだです)