ダウントン・アビーのシーズン2が終わった。
疾風怒濤。諸行無常。
ドラマ開始一年目の冒頭の第一話を飾った、
料理見習いのデイジー(Daisy)、初々しかった少女。
働く女子中学生、という感じだった彼女の人生も、
ある重い、圧倒的な出来事で、大きく変わった。
ドラマの上では三年の歳月が流れ、
実際には一年の間にデイジーはやや太って、
落ち着いた大人の女になってきた。
二十台の若々しい青年だった召使のウイリアムス(Williams, the footman)も、すっかり中年太りした。三年でおじさんになった。
彼もまた、他人の知らない物語を抱いて生きる。
そして、料理長の太ったおばさん、パトモア夫人(Mrs.Patmore)がいい。
少しずつ、この人の心の中が見えてくる。
ほんとうはどういう人なのか、という発見がある。
そして、料理長の太ったおばさん、パトモア夫人(Mrs.Patmore)がいい。
少しずつ、この人の心の中が見えてくる。
ほんとうはどういう人なのか、という発見がある。
登場人物は、すでに30人を超え、
その一人一人、それぞれの過去と現在と未来が、
幸福が、不幸が、願望が、不安が、愛が、憎しみが、善意が、悪意が、
けっして「群像」としてではなく、
一人一人、一つ一つ、丁寧に照明をあてられ、
あぶりだされて行く。
これは、「お殿様を中心に、みんなが集まり、結束し」、
というようなドラマではない。
これは、「お殿様を中心に、みんなが集まり、結束し」、
というようなドラマではない。
つまらない人生、などというものは存在しない。
すべての人が、それぞれの物語を持っている。
それが作者ジュリアン・フェロウズの信じていることであり、
それがこのドラマの類を見ない魅力であり、
既存の映画やテレビドラマとは大きく異なる点だ。
シーズン3を見るまでは、死ねないぞ。
じゃ、シーズン4は、5はどうなんだ?(笑) 山田「ダウントン・アビー」についての記事は、今のところ全部で六つです。ブログ右側の「ラベル」の「ダウントン・アビー」をクリックすると、全部一度に読めます。
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