2021年4月30日金曜日

小舟

                                   ホベルト・メネスカウ 山田リオ訳

光の朝 太陽の祭り

そして やわらかな水色の海の上を 

小舟は滑って行く

すべてが夏 愛が生まれる

小舟は 海の上を

どこまでも どこまでも 滑って行く

知らないうちに 私たちの唄は海を離れ

そして太陽が 小舟と 光に くちづけする

限りなく青い日々

海を覆う太陽も やがて薄れて

小舟は 滑りつづける

そして 私は ただ 歌いたくて

南の島々 青い 青い 空

そして この小舟も 心も

唄の中を 滑って行く

すべてのやすらぎと あらゆるものを乗せて 

夏の静けさ そして 

小舟は行く

夕暮れが来る

小舟は行く

夕暮れが・・・

rio yamada


小舟


「小舟」というブラジルの歌です。
歌手は、ナラ・レアン。
今は、ときどきこの歌を聴きます。
私にとって、これ、心の薬です。
よく効きますw。

2021年4月24日土曜日

夕日

 (前略)

俊徳 (はじめて窓に向き)僕にも見えますよ。

級子 え? あなた・・・見えるの?

俊徳 見えるんですよ、あの真っ赤な空が。

級子 あなた! 見えるんですか? どうして今まで・・・

俊徳 これだけが見えるんです。はっきりと、事こまかに。

級子 まあ・・・

俊徳 あなたは入日だと思っているんでしょう。夕映えだと思っているんでしょう。違いますよ。あれはね、この世のおわりの景色なんです。(立って行って級子の肩に手をかける)いいですか。あれは夕日じゃありません! (後略)

三島由紀夫作 近代能楽集より、「弱法師」抜粋

弱法師(よろぼし)俊徳(としのり)級子(しなこ)




2021年4月21日水曜日

2021年4月18日日曜日

おかえり

 自分が 何を思っているのか 

自分が どんな人間なのかを

自分自身は ほとんど知らない 

それに気がつくことが 時々ある

今朝 出かけて帰ってきたら ドアの傍に

いつも その辺にいる あの ヤマバトが

じっと だれかを待っていた 

そして あの ヤマバトの声で「おかえり」と

ぼくに そう言った ような気がした

ヤマバトは そのまま ぼくを見ているので

しばらく ヤマバトに いろいろと話をしたあと

ヤマバトとは 別れた

そのあと 一日中 ずっと うれしかった

つまり ぼくは 人と会うより 鳥や虫と会う方が うれしいんだ

自分はそういう人なんだ ということに 気が付いた

あの ヤマバトとの時間を思い出すと うれしい気持ちになる

                         山田リオ



  



2021年4月16日金曜日

曇りの

 ジャカランダの花の絵を描きました

直径5cmの絵 豆絵

もうすぐ 曇りの五月がきます

あの街では ジャカランダが咲く頃です

今から 五月のことをいうのは どうかと思うけど

ジャカランダを思うと 少しだけ 心が明るくなるので

この絵を 見えるところに 飾ります

                  RY

rio yamada


2021年4月9日金曜日

小さな

 朝の 最初の 一杯の珈琲の出来によって その日の幸福の度合いが左右される 豆を挽いて その都度コーヒーを入れる 豆はブレンドしているが いつも同じ組み合わせではない 豆の焙煎と水分含有量が重要なので そのへんが上手くいって 理想的な一杯が 朝食と一緒に呑めれば その日は 良い日になる

表現生活の方では 最近 やっと一枚 納得できる作品が出来た これを手掛かりにして さらに突き詰めていけたらと思っている でも ネットなどで発表することはしない 何枚か貯まったら どこか 小さな珈琲屋さんなんかで 個展を開くのが夢だ これは 小さな夢だが そこを目指して歩こう 山田リオ

ダンボールのパレット

2021年4月7日水曜日

Anaïs, Anaïs

 私たちは旅をする ある人は永遠に あるいは違う状態を求めて または違う人生を 違う魂を求めて。

          アナイース・ニン


rio yamada photo