山田リオ
ある街角で ふと
路上に立ち止まり
一杯の 赤ワインを思う
背後には 曇り空の下
伸びている まっすぐな道
一杯の赤ワイン 曇り空
まっすぐな道 それだけ
あとは 背後の 道の上
点々と残った 自分の 足跡
幸運 という名の 足跡
それにしても 何という退屈な話だ
そう たしかに 酒の相手として
これほど 退屈な奴もいない
しかし 誰を楽しませるために
立ち止まったわけでもなく
自分の不運に対する 恨み言も無いので
そんなわけで 路上に立ち止まり
うっすら笑って 一杯の赤ワインを思う
それにしても 何という
退屈な話だ
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