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Copyright ©2012RioYamada
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山田リオ
今朝
昨日の朝でも
去年の朝でもなく
過ぎ去った朝でも
いつかやって来るはずの朝でもない
それはいまここにある
そしてすぐにどこかへ行ってしまう
この朝 Copyright ©2012RioYamada
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山田リオ
リサイクルショップで
琥珀のペンダントを見つけた
見ると、いろいろなものが内包されている
木の葉の破片のようなもの
小さい半透明の花びらのようなもの
なんだかわからない細かいもの
はっきりとわかるのは
小さい羽虫が一匹
何万年か昔
木の表面から流れた樹液が固まったとき
そこにいた蟲や花弁や
なにやかやがみんないっしょに固められて
その日そのとき時間が止まった
そうやって固まった松脂が
何万年か経って
こんな透明な宝石になった
そういう偶然でこの羽虫さんは
腐ることも土に還ってしまうこともなく
あの日のままのすがたで
今日はここにいるのです Copyright ©2015RioYamada
PS この羽虫さんは、あの蜘蛛の餌にはちょうどいい大きさですが、
蜘蛛さんは羽虫さんに触ることができません。右上隅にいるのが羽虫さん
たまに、家の中で蜘蛛を見るようになった。
おそろしく小さい蜘蛛で、陽の当たる窓辺の壁などに止まっている。
体長は5mmくらいだと思われる。
その小さい、黒い蜘蛛が、PCモニターの左側の壁に出てくるようになった。
陽の当たる窓がすぐそこにあるし、モニター自体も温かいのだろう。
夜でも、気がつくと、モニターの左側、15cmほどの位置にあらわれて、
そこでじっとしている。
そして、気がつくと、もういない。
調べてみると、この黒い蜘蛛は、アダンソンハエトリグモのオスらしい。
といわれても、蠅を捕らえて食べるには、この蜘蛛は、あまりにも小さい。
たとえ、蚊と戦ったとしても、勝てるとは思えない。
ダニなども、食べるそうだ。
水を飲むかどうかわからないが、
小さな平たいさかずきに水を少しだけ張って、モニター脇に置いてみた。
飲んだのかどうかは、わからない。
しかし、この黒くて小さな蜘蛛は、
今日も、白い壁を音もなく登ってくる。
そして、しばらくの間、じっとしていてから、
また物陰に帰っていく。 Copyright ©2015RioYamada
さびしさは木をつむ遊びつもる雪
いまは亡き人とふたりや冬籠(ふゆごもり)
雪掻いている音ありしねざめかな
ほとほととくれゆく雪の夕(ゆうべ)かな
死んでゆくものうらやまし冬ごもり
久保田万太郎
雪を漕いで来た姿で朝の町に入る
雪空にじむ火事の火の遠く恋しく
雪の戸をあけてしめた女の顔
師走の木魚たたいて居る
小さい島に住み島の雪
師走の夜のつめたい寝床が一つあるきり
尾崎放哉
さびしさや師走の町の道化者
春の灯や立花亭の雪の傘
叉一つ寄席なくなりし夜寒かな
益田龍雨
褄取れば片手に重し傘の雪
岡本松浜
夜の雲やラムネの玉は壜の中
鐡帽に軍靴をはけりどの骨も
約束の螢になつて來たと言ふ
真鍋呉夫(1920 - 2012)
NHKの、火野正平さんの「こころ旅」、
鹿児島のところを見ていたら、出会ってしまいました。
田のかんさー、(田の神様)です。
写真をご覧いただければ、
それで伝わるかと存じます。
付け加える言葉は、ございません。 山田
中国から来た偉い易の先生に会えるというので、
その老人が滞在するというホテルに行った。
老人の前に座って、何の質問もなく、
姓名、生年月日を書かされた。
そしてぼくの面相、手相を見る。
しばらくして、おもむろに老人が言う。
「おかしいですな。あなたはすでに死んでいます」
ケンシロウのようだな、と思うが、黙って聞く。
更に、「五年ほど前にあなたの運勢は尽きた。そこからは、何も見えない。今はもう生きているはずのないあなたがここにいる。」
そこで、2008年に起こったことを話した。
「なるほど。あなたは科学の進歩で生きているわけですな」
「しかし、だからといって、いつまでも生きるわけではない」
「楽しく生きなさい。一分一秒を楽しんで生きることだけを考えなさい」
「ではさようなら。あなたに幸運を」 Copyright ©2011RioYamada
PS この、右側の写真の品ですが、なかなかの大物です。
ずいぶん永いつきあいになりました。
ずっと一緒に暮らしてきて、日本に一緒に帰ってきました。
もしかしたら、守ってくれているのかも。
この出会いと、つきあいにも物語があります。それは、またの機会に。