2022年4月18日月曜日

The one and only

             My one and only love

            しつこいようですが これ 大好きなので

   いつも 思い出して やさしい きもちになります

   また この二人の演奏で この曲です・・・

   saudade  サウダージ ですね 

   さまざまなこと思ひ出す桜かな 芭蕉     



 

2022年4月17日日曜日

豊かさ

私が たっぷり持っているものが あるとすれば

それは よくわからない 不確かなものばかりだ

そういうものなら 私は いっぱい 持っている

確かなことなんか 私には 何ひとつ ない

私にとって それで 十分なのだ

         ホルヘ・ルイス・ボルヘス (1899~1986) 訳:山田リオ

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2022年4月10日日曜日

山田リオ

そんなふうに 桜は おわった

いつか ふたたび この目で 桜を 見ることがあるのか

それは 考えない 考えないようにする

だって 明日 自分の命が いや それどころか 

世界がどうなるかだって わからないのだから 

でも 自殺しようとかは 思わない

だって 今日は 今は 生きているんだから

明日のことを 心配するのは 無意味なこと

今 この時 たしかに 自分は まだ 生きている

そのことを ありがたく思って 

笑っていよう そうしよう

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2022年4月5日火曜日

未来

くずおれやすい未来を抱いて立っている頭上にいちめん軋む夏空

                   永井陽子 (1951~2000)

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2022年4月2日土曜日

苔の森

 花を散らす雨の朝 桜の木の幹に 青木ヶ原樹海を見つけた   

                                                                                         R.Y.

rio yamada



2022年4月1日金曜日

幸福


 

■2002/05/13 ()

『ア・フェリシダージ』は、ブラジルの映画「黒いオルフェ」に使われた歌。
ブラジルの詩人、ヴィニシウス・ジ・モライス作詩。
アントニオ・カルロス・ジョビン作曲。
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A  Felicidade(幸福)
 
      ヴィ二シウス・ジ・モライス (1927-1994)
                                           翻訳:(ポルトガルー日)山田リオ

悲しみには終わりがない。
幸福には、終わりがある。

幸福は、風に浮かぶ羽根のように
その短い命を軽々と飛び過ぎる。
必要なのは、そよ風だけ。

貧しい人の幸福は
あのカーニバルの、巨大な幻覚。
一年中、働くのは
王様や、海賊、庭師、
そんな、一瞬の夢を見るため。

悲しみには終わりがない。
幸福には、終わりがある。

幸福は、花びらの上の朝露のように
かすかにふるえて、静かに光る。
それから、愛の涙になって、落ちる。

わたしの幸福は、
あなたの瞳の中の夢。
夜が、夜明けを求めて
過ぎ去り、過ぎ去って行くように。
だから、お願いだから、
小さな声でささやいて。
あなたの一日が始まるときに
愛の口づけで目覚めるように。

幸福は、気が変になりそうで
そのくせ、とても繊細で、はかない。

それはすべての花に
すべての色があるように
すべての小鳥の巣には
すべてのやさしさがあるように

幸福は、それほどにもこわれやすいから
わたしは、いつも気をつけて、
大切に。この手のなかに。
                                         Copyright © 2002Rio Yamada