2021年8月27日金曜日

過ぎて行く(ブラジル)


 

サンバです。ボサノヴァではありません。「過ぎて行く」という唄。

これを聞いて、元気を出してください。

僕の中では、これ、サンバの名曲、「サンバの中のサンバ」です。

これを聞けば、リオの人たちがカルナヴァウに一晩中踊れる理由がわかります。

歌詞は非常に長いので、訳さないでおきます。

この歌のだいたいの内容は、サンバの過去、現在、そして未来のこと。「過ぎて行く」のはサンバの楽隊とダンスの行列でもあり、音楽家たちも、人々も、苦しみも悲しみも、時代も、何もかも、すべてが過ぎ去っていく。でも、最後には、ある日、とうとう、あのカルナヴァウが、喜びを連れて、やって来る。

あの時代に、この道を過ぎて行ったサンバは、今も目の前の石畳の上を過ぎて行くけれど、サンバはこれからも、永久に、決して滅びない。そういう唄です。この唄を書いたのも、この動画で歌っているのもチコ・ブアルキです。

もし可能なら、ですが、踊りながら聞いてください。



2021年8月23日月曜日


さびしさはみづがねいろの雲となりながれてゆきぬこの世のほかへ

                                                              永井陽子(1951~2000)

2021年8月20日金曜日

黄色いシャツ Camisa Amarela

                               アリ・バホーズ (1903~1964, ブラジル) 

                   訳:山田リオ

大通りで 黄色いシャツを着た あいつに出会った

花売りの唄を 歌いながら 花売りの唄を

あいつに 一緒にうちに来ない? と言ったら

あいつは 皮肉な笑みを浮かべて

つむじ風のように消えた

ほんとうに つまらない男

あいつは 食べ過ぎて 太っていたし

物干しで ヒラヒラ 風にゆれていたんだから

しばらくして ラルゴ・ラパのカフェで あいつを見つけた

五杯目のカシャサを飲んでいるところを

冗談じゃない

あいつは 朝の七時に戻ってきた

水曜日の 朝の七時にだ それに 酔っ払って

庭師の唄を歌いながら そう 庭師の唄を

重曹入りの水を飲みながら あいつは私に話しかけた

まったく ろくでもないやつ

ベッドにぶっ倒れて 靴も脱がなかった

そのまま 一週間 いびきをかき続けた

目覚めて あいつは私に 喧嘩をふっかけた

なんてやつ でも いいんだ

それに あいつは 亭主関白

でも そこがおもしろい あいつは最高だよ

だから 何があっても 気にしない

黄色いシャツなんか 燃やしてやる

あんなあいつが 好きだから

冗談じゃない

あいつは 私だけのもの

私の 大好きな 男だから









2021年8月16日月曜日

 短夜(みじかよ)のあけゆく水の匂いかな

          久保田万太郎 (1889~1963)

2021年8月9日月曜日

日々

 日々 戦場を行く

コンビニまで ミルクを買いに行くとき

バスを待っているとき

弾丸が いくつも 耳のそばを飛び過ぎる音が聞こえる

でも まるで 何事もないふりをして

知らん顔で 空を見る 花を見る

そういう 日々 

いつ終わるとも知れない

そういう 日々

           山田リオ

               

rio yamada


2021年8月7日土曜日

雨の日


                       Carmen McRae   カーメン・マクレイ (1922~1994) 

2021年8月6日金曜日

2021年8月5日木曜日

終わらない夏がだれにもあることをさやいんげん刻みつつ思へり

            笹井宏之 (1982~2009)


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