2012年6月21日木曜日

酒と念力の日々

永らく休みましたが、じつは、ぼくが育ったニューヨークに里帰りしていたのです。

お世話になったスイス人のM夫人と、親しい友人でアメリカ人のP、この二人のお見舞い、という名目だったのだが、泊まっていたのはM夫人の娘、Sさんとそのご主人でイタリア人のGさんの家。
中学生の頃からずっと親しい、日本人の友人、Iくん、そのほかにも各国に散らばっている人たちが、うまくニューヨークにいる時期だったのも幸運だった。

そんなわけで、ともかく、夜はワイン、たまに大吟醸。昼もまた、ワインもしくは純米酒。
一番多かったのがイタリア料理で、そのため、ワインになってしまうのだが。
Gの山の家での、二日連続の大掛かりなバーベキュー。
フランスに住むワインのプロ、Bが連れていったくれた、エルムハーストという町の正宗四川料理。
その街がまた凄くて、中国人だけでなく、タイ、ヴェトナム、シンガポール、マレーシア、カンボジアなどのアジア人でごったがえす町だった。
日本人のヴァイオリニスト、Iくんが招待してくれた、秘密クラブのような、日本の正しい居酒屋、「酒蔵」もまた。
最後の晩には、音楽家のP夫妻も加わって、移民の町、アストリアでの夕食。ギリシャ料理だった。
大きななスズキの丸ごと一匹炭火焼、タコ、海老なども炭火焼。ここでもワイン。

そのあと、二次会は、スロヴァキア人のJさんの案内で、正しいチェコのピルスナー・ビールが呑める広い広い野外ビヤホール。しかし、ワインの後なので、そんなには呑めなかったのが残念。
あっという間に、十日間が過ぎていった。
まったく、あんなふうに、来る日も来る日も酒を呑んだのは何年ぶりだったろう。

疾風怒涛のニューヨークが終わって、飛行機で西海岸の自宅に深夜着いたら、日本からメールが届いていた。
開くと、それは、Y氏とM氏からの、東京の中学からの古い友人、T君の訃報だった。

お酒が大好きだったT君。
あのニューヨークでの10日間の出来事は、T君が「のみなさい。もっと呑みなさい」と、遠い日本から、念を送っていたのだろうと思う。

T君、あなたとNYでいっしょに呑んだこともあったね。
念力をありがとう。ほかにもたくさんのこと、ありがとう。

合掌。

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2012年6月7日木曜日

巡礼

巡礼に憧れがあるのだろうか。
NHKの衛星放送で流れている、
火野正平さんが自転車でめぐる旅の番組を見る。

以前には、卓球の選手などが歩いて日本の各地を巡るのを見ていた。

とくに、雨の降る日のエピソードは録画して、くりかえし見る。
日本に降る雨は、なにか、自分にとって、たいせつなもののように思われる。
雨の少ない、砂漠のような土地に住んでいるせいだろうか、
わたしはいつも、ただ、呆然と、雨の降る日本の道の風景を、
何度も、何度も、くりかえし見ている。


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2012年6月3日日曜日

胡蝶蘭

去年の蘭が、一年後にまた咲きました。
花も不ぞろいで、茎は曲がりくねっています。
素人が育てた証拠。
割り箸を立てたり、凧糸でしばったりで、辛うじて倒れないでいる状態であります。

蘭の愛好家が見たら、怒り狂うことでしょー。

お風呂場の窓際に置いたのがよかったようです。
適度の湿気と、朝の光ですね。