詩日記
自信のない詩人、山田リオが書いた詩、作文など、いろいろです。 Copyright © Rio Yamada. Watermark テンプレート. Powered by Blogger.
2019年4月9日火曜日
湯吞み
ぼくといっしょに
地球上をあちこち
うろうろ移動して
永い永い年月月日
暮らした湯吞みだ
朝の緑茶も吞むし
芋焼酎お湯割りも
これじゃないとね
備前焼の湯吞みは
だいじな古い友達
山田リオ
2019年4月8日月曜日
青空
耳を病んで音のない青空続く
住宅顕信(すみたくけんしん)(
1961
-1987
)
2019年4月5日金曜日
「みんな」のために生まれてきたわけじゃない
2014年9月27日土曜日
山田りお
Copyright ©2014RioYamada
わからないこと、それは
「みんなにどう思われているか、シンパイ」
というひとがいる、そのことです
人間の結びつきは、一人と一人
それがすべてですから
もしあなたが、わたしとあなたとの
一人と一人の結びつきや
二人でわかちあっている
さまざまなものたちより も
たとえば、同世代の仲間や
町内会のみんな、同僚や取引先
ネットの仲間、SNSの「ともだち」
そういうたくさんの人たちが
自分をどう見ているか
自分をどう思っているのか、心配で
そういうあなたの心配が
いま、あなたの心の真ん中にあるのなら
あなたとわたしは、無関係です
わたしは、「みんな」なんていう曖昧なものをさがしに
ここに来たわけじゃありません
「みんな」なんていう、もやもやした、わけのわからない
輪郭さえはっきりしない、幽霊のようなものに
褒められたり、気に入られたり、「いいね」されるために
わたしは、ここにやってきたわけじゃありません
わたしは、だれか、一人の人間に
五人でも十人でも百人でもない
たった一人でいいですから
かたちのある人間に出会うために
この世界に生まれてきたのですから
そういう、かたちのある、一人の人間に
生きているあいだに、もし会えるなら
それだけで、わたしは、十分に、幸福です
Copyright ©2014RioYamada
2019年4月3日水曜日
連翹
わが外にまた人影もなき園のたそがれ時の連翹の花
与謝野晶子(
1878-1942
)
連翹やかくれ住むとにあらねども
久保田万太郎 (
1889-1963
)
2019年4月2日火曜日
かもめ
人生はただ一問の質問にすぎぬと書けば二月のかもめ
寺山修司(
1935 - 1983
)
2019年3月30日土曜日
保険
はつなつのゆふべひたひを光らせて保険屋が遠き死を売りにくる
塚本 邦雄(
1920 - 2005
)
2019年3月29日金曜日
だれひとり
散ってしまった。
止められなかった。
誰ひとり、止めることができなかった。
花は、力ずくで、散ってしまった。
今となっては、もう、遅い。
山田リオ
2019年3月28日木曜日
脱皮
わたしは、過去から逃れたいと思っている。
わたしは、見知らぬ風景や環境が好きだ。
わたしが愛するのは、設定、雰囲気、様式の転換と、
わたし自身の変容、全ての形で、過去の殻を脱ぎ捨てることだ。
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アナイース・ニン(
1903 - 1977
)
訳:山田リオ
2019年3月26日火曜日
だれひとり
咲いてしまった。
止められなかった。
誰ひとり、止めることができなかった。
花は、力ずくで、咲いてしまった。
今となっては、もう、遅い。
山田リオ
花
花朽ちて沈みてゆきし野の井戸の無明無限の水深想ふ
河野 裕子(
1946 - 2010
)
2019年3月25日月曜日
花冷え
花冷えの箸まなかつをむしりけり
花冷えのマスクをかけて眉の濃き
花冷えの閉めてしんかんたる障子
花冷えの打つだけの手はうちにけり
花冷えの雨にならんとしてなれず
久保田万太郎(
1890-1963)
2019年3月23日土曜日
花冷え
花冷のなにゆゑとなき昼の酒
藤田湘子(
1926 - 2005
)
2019年3月21日木曜日
円空
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遊ぶらん浮世の人は花なれや春の始めの鶯の声
円空(1632-1695)
2019年3月20日水曜日
空
この坂を登れば夏が来そうな
住宅顕信(1961 - 1987)
2019年3月15日金曜日
方代
くりかえしつたうる朝の報道の事実といえど信じる勿れ
山崎方代(1914‐1985)
2019年3月14日木曜日
木
(略)
ウラディミール: ズボンを穿けよ。
エストラゴン: なんだって?
ウラディミール: ズボンを穿けって。
エストラゴン: ズボンを脱げって言うのか?
ウラディミール: ズボンを穿け。
エストラゴン: (ズボンが落ちていることに気が付 いて)
そうだな。
(ズボンを引き上げる)
ウラディミール: さてと。行くか?
エストラゴン: ああ。行こう。
(二人とも、動かない)
幕
(サミュエル・ベケット「ゴドーを待ちながら」より)
訳:山田リオ
2019年3月12日火曜日
Mimosa
ミモサ(英)
ミモザ(仏)
Acacia dealbata
2019年3月10日日曜日
未来
「わたしは 未来に興味がある
なぜなら そこは わたしがこれからの人生を過ごす場所だから」
ウディー・アレン(1935 ~)
2019年3月8日金曜日
短いの三つ
07/22/2013 山田リオ
どんなに歩いてもたどり着けない場所に背をむけて歩けば微笑
どんなに上手な言い訳をしても私が裏切っているのは自分自身だ
ほら あのバス停の向こうがゴール いや あれはただの蜃気楼
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2019年3月7日木曜日
火
rio yamada photo
山田リオ
いろりのそばに横たわって
火が燃えるのをみつめている
火の あたたかい色だけを見て
炭がはぜる音を聴いている
何も考えず
何も思わず
火を見ている
縄文人も こんなふうに
夜のなかで 火を見ていたんだろう
なにも考えず
なにも思わず
じっと
火を見ていたんだろう
Copyright ©2019RioYamada
2019年3月2日土曜日
雨
花にまだ間のある雨に濡れにけり
久保田万太郎
2019年3月1日金曜日
数式
やはらかいレンズがたくさん浮いてゐる空のすみから春がはじまる
開いたら袋の中で割れてゐる鳩サブレーのまるいおなかが
コーヒーの香りをデスクに置いたまま朝までひとりの余白に眠る
大西久美子
(「イーハト-ブの数式」より)
2019年2月28日木曜日
節句
紙雛や箪笥の上のまどあかり
永井荷風(1879-1959)
2019年2月25日月曜日
昼顔
亡き人がかたはらに立つ夏の径
ひるがほの花がすぐそばに来る
小島ゆかり
2019年2月22日金曜日
草の春
rio yamada
土と石ころばかりの地面
路地の影の狭いところに
おおばこがいくつも
芽を出した
2019年2月21日木曜日
無言
rio yamada
今日一日だけ
なにも言わないで
だまって
ただ にこにこしていよう
そうおもった
でも
できなかった
やまだりお
2019年2月20日水曜日
良寛
うたもよまむ てまりもつかむ のにもでむ
こころひとつを さだめかねつも
良寛
2019年2月19日火曜日
春
花をのみ 待つらん人に山里の
ゆきまの草の 春を見せばや
藤原家隆
2019年2月18日月曜日
希望
「自分自身の外に希望を見つけようとするのは、間違いだと思う。」
アーサー・ミラー(1915-2005)
2019年2月17日日曜日
雨
君の帰り待つ窓に雨滴流れつつ
見知らぬ街の夜となりゆく
朝の陽に未央柳は黄に濁りて
とどまらぬものを負えるかがやき
川口美根子(1929-2015)
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